PC-6601SRの思い出|ファミコンを買ってもらえなかった少年が夢中になった昭和レトロパソコン

 私のパソコン人生の原点とも言える1台、NEC PC-6601SR(Mr.PC)の思い出について書きたいと思います。

 現在では「昭和レトロパソコン」としてコレクターから注目されているPC-6601SRですが、私にとっては単なる古いパソコンではありません。小学生だった私に、コンピューターの楽しさを教えてくれた特別な存在です。

 そして約40年近く経過した現在は、私はその兄弟機であるPC-6001mkⅡSRを入手し、再び昭和のレトロパソコンの世界を楽しんでいます。

ファミコンが欲しかった小学3年生の私

 私がPC-6601SRと出会ったのは、小学3年生の頃でした。当時はファミコン全盛期。周りの友達はファミコンでゲームを楽しんでいて、私も当然のように欲しくてたまりませんでした。

 しかし、なかなかファミコンを買ってもらうことはできません。そんな時、我が家にやってきたのがNECのPC-6601SRでした。

 当時は「ファミコンの代わり」という気持ちもありました。しかし、結果的にはこの出会いが、後の私のパソコン好き、そしてIT好きにつながる大きなきっかけになりました。

PC-6601SRで初めて触れたコンピューターの世界

 PC-6601SRは、ゲーム専用機ではありません。自分でプログラムを入力して動かすことができる、本格的なパソコンでした。当時の私は小学3年生でしたので、プログラムを一から作ることはできませんでした。

 そこで夢中になったのが、パソコン雑誌に掲載されているBASICプログラムの入力です。

 購入していた雑誌は、

  • マイコンBASICマガジン(ベーマガ)
  • PiO
  • PCマガジン

 でした。雑誌に掲載されたゲームプログラムを、ひたすらキーボードで入力していきました。何十行、何百行ものプログラムを入力し、途中でエラーが出れば間違いを探す。今考えると大変な作業ですが、完成してゲームが動いた瞬間の感動は格別でした。

 「自分の入力した命令でコンピューターが動く」というこの体験が、私のコンピューター人生の原点になりました。

フロッピーディスクで遊んだ思い出のゲーム

 PC-6601SRでは、雑誌のプログラムだけではなく、市販ゲームも楽しみました。

 特に思い出深いのが、

  • ロードランナー
  • 野球狂
  • ハイドライド

 です。当時はフロッピーディスクからゲームを起動すること自体が、とても未来的に感じました。電源を入れて、ディスクをセットして、ゲームが始まるまで待つ時間。今の高速なゲーム環境とは違いますが、その待ち時間すら楽しみのひとつでした。

 画面にタイトルが表示された時のワクワク感は、今でも鮮明に覚えています。

買えなかった憧れのタイニーゼビウスmkⅡ

 そして、PC-6601SRで忘れられない思い出があります。それが「タイニーゼビウスmkⅡ」です。

 当時、雑誌などで紹介されているのを見て、とても憧れていました。

 「いつか遊んでみたい」そう思いながら、お店に行ったことを覚えています。

 しかし、残念ながら在庫がなく、購入することはできませんでした。子供の頃の小さな悔しさでしたが、その記憶は40年近く経った今でも残っています。

 そして令和になった現在。長年の夢だったタイニーゼビウスmkⅡを、ついに手に入れることができました。

 子供の頃にできなかったことを、大人になってから実現する。これこそ昭和レトロパソコンの大きな魅力だと思います。

中学3年生まで使い続けたPC-6601SR

 PC-6601SRは、小学3年生から中学3年生まで長く使い続けました。その間、ゲームを楽しみ、雑誌を読み、BASICプログラムに触れました。この経験があったからこそ、その後もパソコンに興味を持ち続けることになりました。

 現在ではスマートフォンやタブレットで簡単にコンピューターを使えます。 

 しかし、昭和のパソコン少年たちは、

  • 自分で入力する
  • 自分で試行錯誤する
  • 失敗しながら覚える

 という経験をしていました。この「不便だけど楽しい」という体験こそ、昭和パソコンの魅力だったのかもしれません。

約40年後、兄弟機PC-6001mkⅡSRとの再会

 そして時は流れ、約40年近く経過した現在。私は再び昭和レトロパソコンの世界に戻っています。

 現在楽しんでいるのが、PC-6601SRの兄弟機とも言えるPC-6001mkⅡSRです。子供の頃に夢中になったPC-6001シリーズ。当時は買えなかった機種や、遊べなかったゲームも、今なら楽しむことができます。

 昔の記憶をたどりながら、実機でキーボードを叩く時間は、まるで少年時代に戻ったような感覚になります。40年前には「欲しかったけれど手が届かなかったもの」が、今では自分の手元にある。

 これは大人になったからこそ味わえる、昭和レトロパソコンの楽しみ方だと思います。

PC-6601SRは私のパソコン人生の原点

 現在、私はMacやWindows PC、iPadなど、さまざまなデジタル機器を使っています。しかし、その原点をたどると、間違いなくPC-6601SRがあります。ファミコンを買ってもらえなかった少年が、代わりに手にした1台のパソコン。そのパソコンが、私にコンピューターの楽しさを教えてくれました。そして今、約40年の時を経て、兄弟機のPC-6001mkⅡSRを楽しんでいる。昔の思い出と現在の趣味がつながる瞬間こそ、昭和レトロパソコンの最大の魅力です。

 PC-6601SRは、私にとって単なる古いパソコンではありません。パソコン人生を始めるきっかけを与えてくれた、永遠の名機です。