今、私は昔の思い出を取り戻している――レトロパソコンがつないだ過去と現在

コラム

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 こんにちは、Kakitetsuです。本日は、昭和のマイコン少年時代の思い出を令和の時代になって取り戻していることについてお話をします。

 最近、レトロパソコン関連の本や雑誌、周辺機器などを見ていると、ふと不思議な感覚になることがあります。それは、単に「昔のものが欲しい」という感覚ではありません。

 昔の自分が持っていた思い出を、今の自分が少しずつ取り戻している。そんな感覚です。

昔はレトロパソコン関連のものを売って、自作パソコンを作っていた

 昔の筆者は、自作パソコンに夢中になっていました。新しいCPU、メモリ、マザーボード、ビデオカード……。当時は、少しでも性能の高いパソコンを作りたい。そのための資金を捻出するために、当時所有していた希少価値の高いレトロパソコン関連のものを売ることもありました。

 つまり、レトロパソコン関連のものを売る → 高性能な自作パソコンのパーツを買うという流れです。当時の自分にとっては、それが自然な選択でした。古いパソコンを手放して、新しいパソコンへ進んでいく。

 まさに「未来」に向かっていたわけです。

ところが、今は完全に逆になった

 ところが、今は状況が逆になっています。現在は、ヤフーオークションなどでレトロパソコン関連のものを買うという流れになっています。昔とは正反対です。

 昔はレトロパソコンを手放して、新しいパソコンを買った。今は、ヤフーオークションなどでレトロパソコン関連のものを買っている。なんとも不思議なものです。

 でも、これは単なる物欲ではないのかもしれません。

「昔の自分」を取り戻している

 今になってレトロパソコン関連のものを集めたり、昔の雑誌を読み返したりしていると、当時の記憶が蘇ってきます。パソコンショップを見て回ったこと。雑誌を買ったこと。カセットテープのソフトを買って、長いロード時間を待ったこと。プログラムを入力したこと。思うように動かなくて悩んだこと。

 当時は何気なく過ごしていた時間が、今になって大切な思い出だったことに気づきます。だから、今欲しいものは単なる「古いモノ」ではありません。そこには、当時の自分の時間そのものが詰まっているのです。

ベーマガやPiOを見ていると、特にそう感じる

 例えば、昔のマイコン雑誌を見ると、単なる紙の束には見えません。表紙のデザイン。紙の質感。 色褪せた感じ。紙のにおい。そこに掲載されているパソコンやプログラム。それらを見ていると、当時の空気まで蘇ってくるような感覚があります。特に「ベーマガ」「PiO」のような雑誌には、当時のマイコン文化そのものが詰まっています。今の自分がそれを手に入れようとしているのは、単純にコレクションを増やしたいからではありません。

 あの頃の自分が感じていたワクワクを、もう一度味わいたい。そんな気持ちがあるのだと思います。

過去と現在がつながった

 そして、ここで面白いことに気づきました。昔は、レトロパソコンを売って、自作パソコンを買った。今は、レトロパソコン関連のものを買っている。一見すると、まったく逆の行動です。しかし、実際には一本の線でつながっています。昔の自分が手放したものを、今の自分が別の形で取り戻している。まるで、時間を越えて過去と現在がつながったような感覚です。

 これは、ある意味でシンクロニシティなのかもしれません。

「取り戻す」とは、昔に戻ることではない

 もちろん、昔とまったく同じ状態に戻ることはできません。当時のパソコンも、当時の生活も、当時の自分も、もう存在しません。でも、思い出は残っています。そして今の自分だからこそ、その思い出を違った角度から見ることができます。

 昔は「古いパソコン」だったものが、今では「自分の青春の一部」になっている。昔は「古い雑誌」だったものが、今では「失いたくない記憶」になっている。これは、年齢を重ねたからこそ分かる価値なのかもしれません。

今は「本当に残したいもの」を選んでいる

 昔は、とにかく新しいものが欲しかった。性能が高いパソコンが欲しい。新しいパーツが欲しい。もっと速いマシンが欲しい。自作PCの性能にこだわった。そんな時代でした。

 でも今は違います。不要なものは手放す。そして、そのお金を使ったりして本当に欲しいものを選ぶ。その中にレトロパソコン関連のものがある。

 つまり現在の筆者は、単純に「モノを増やしている」のではなく、自分にとって何が大切なのかを選び直しているのだと思います。

モノを手放したからこそ、分かったこと

 昔、レトロパソコン関連のものを売ったことを、今になって後悔することもあります。なぜなら、今でも希少価値が高いからです。「あれを残しておけばよかったな」と思うこともあります。でも、その経験があったからこそ、今は「何でも残しておけばいい」という考え方でもありません。

 大切なのは、今の自分にとって、本当に残したいものは何なのか。ということです。昔のものを全部取り戻す必要はありません。その中から、自分の記憶につながるものを選んでいけばいい。それで十分なのだと思います。

人生は、意外なところで一周する

 昔は未来を見るために、過去を手放した。そして今は、未来へ進んできたからこそ、過去の価値に気づいた。だから今、私は思い出を取り戻しています。それは単なる懐古趣味ではありません。過去の自分と現在の自分を、もう一度つなぎ直す作業なのです。

 昔の自分が夢中になったパソコン。昔読んだ雑誌。昔遊んだソフト。昔欲しかったもの。それらを一つずつ手に取ることで、忘れていた記憶が蘇ってくる。そして、その記憶を今の自分がもう一度楽しむ。そう考えると、レトロパソコンを追いかけることも、なかなか悪くありません。

 昔の自分が残してくれた宝物を、今の自分が拾い直している。そんな気がしています。そして、これからも無理にすべてを取り戻すのではなく、今の自分が「これは残したい」と思えるものを、少しずつ集めていきたいと思います。

 過去に戻るためではなく、過去を大切にしながら、今を楽しむために。

Kakitetsu
Kakitetsu

令和の時代になって昭和のレトロパソコンを追うのも感慨深いものがあります。

・昔は売ってしまったが、今は逆に購入している
・いつの時代も希少価値の高さは変わらない

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